本プロジェクトについて
石川県・輪島市に息づく伝統工芸と、現代の感性を融合させた TATRAS の新プロジェクト"Layers of Japanese Craft"。本プロジェクトでは、TATRAS が掲げる「伝統の現代的再構築」というテーマのもと、日本文化が誇る価値や技法を、現代の感性を通して再解釈しました。
アートディレクションを手がけたのは、光や時間、文化といった要素を「レイヤー」として視覚化する表現で国内外から評価を集めるYOSHIROTTEN氏。さらに、輪島市を拠点に活動する陶芸家・桐本滉平氏も、本プロジェクトのために特別な漆塗り作品を制作。三者それぞれの創造性が交差し、深く共鳴し合いました。
TATRAS はこれまでも、日本の伝統工芸と現代的な感性を融合させる取り組みを継続的に行ってきました。2024年には、京都・宇治市で400年の歴史を誇る伝統工芸、朝日焼とのコラボレーションを実現し、銀座フラグシップストアのオープンを記念した特別なプロダクトを発表。そして今回、日本文化の「今」を纏うことを目指した本カプセルコレクションが、新たに登場しました。



2025年10月30日、本プロジェクトの始動を祝したレセプションパーティーが、TATRAS 銀座フラグシップストアにて開催されました。店内にはYOSHIROTTEN氏の世界観を反映した装飾が施され、特別なカプセルコレクションピースの数々が展開されました。赤や黄色、緑、紫といった鮮やかでありながら斬新なグラデーションが店内を彩り、印象的な空間が演出されました。
メインフロアとなる1階では、本カプセルコレクションのアイテムに加え、本プロジェクトの核となる「ぼかし塗り」を想起させるグラデーションを纏った柱を展示。さらに、漆芸作家・桐本滉平氏とYOSHIROTTEN氏によるコラボレーションピースの漆塗り作品が並び、奥ではグラデーションをイメージした特別なドリンクも振る舞われ、空間全体にプロジェクトの世界観が広がりました。
地下1階では、YOSHIROTTEN氏とMax Essa氏によるDJプレイが会場を包み込み、残りのカプセルコレクションアイテムが展開されました。多くのメディア関係者やVIPが来場し、会場は終始熱気に満ちた、印象深い一夜となりました。



輪島の漆芸作家・桐本滉平氏 インタビュー

本プロジェクトにおいて重要な存在となったのが、輪島市を拠点に活動する漆芸作家・桐本滉平氏です。
桐本氏は、2024年に発生した能登半島地震の被災により工場を失うという困難に直面しました。現在も復刻作業の途上にありながら、本プロジェクトのために輪島市に仮設工場を設け、制作に取り組んでいます。そうした状況下でも創作に向き合い続ける姿勢や、ものづくりに対する揺るぎない信念に迫るべく、今回、桐本氏へのインタビューを実施しました。
「ぼかし塗り」がもたらす色彩表現



桐本氏とYOSHIROTTEN氏の世界観が交わることで実現した、特別なコラボレーション。その中心にあるのは、日本の漆塗りにおける伝統技法「ぼかし塗り」が生み出す色彩表現です。漆が幾層にも重なり合うことで立ち現れる奥行きと、光の移ろい。その美しさに着目したことが、本プロジェクトの出発点となりました。
この「ぼかし塗り」による表現は、YOSHIROTTEN氏のクリエイティビティとTATRASのクラフトマンシップを強く刺激し、プロジェクト全体のビジュアルや空間演出にも反映されています。伝統技法が持つ本質的な魅力を現代的に捉え直すことで、"Layers of Japanese Craft"は、過去と現在をつなぐ新たな表現として結実しました。

