本プロジェクトについて
「THE CRAFT JOURNEY」とは、タトラスが大切にしてきたものづくりの価値を、空間、体験、プロダクトを通して伝える取り組み。
今回は、1767年創業で英国を代表する刺繍アトリエHAND&LOCKの日本事業部代表を務める、刺繍アーティストPom Zyquita氏を迎え、タトラス2026年春夏コレクションから着想を得た一点物のアートピースと、英国の伝統技法Goldwork (ゴールドワーク)を取り入れたスペシャルプロダクトを展開しました。
一針ずつ重ねられる刺繍と、光によって移ろう素材の表情を通して、コレクションに宿る色彩や造形を再解釈します。
刺繍で読み解く、タトラスのコレクション
作品に用いられたのは、ビーズやスパンコールを一針ずつ縫い留めるタンブール刺繍。そこに映し出されたのは、アラベスクや幾何学模様が持つ構築性と、トルコブルーやサンセットオレンジから感じられる自然や土地の空気感です。
メンズアイテムにはゴールドワークを施し、幾何学的な構造を強調。レディースアイテムには透明感のあるブルーのスパンコールを重ね、水面のきらめきや身体の動きによって移ろう表情を生み出しました。
「ビーズは絵の具のように自由に色を混ぜることができません。一見すると制約にも思えるこの特性を強みに変えるには、それぞれのビーズが持つ造形美や光の反射による表情を理解し、いかに美しく組み立てるかが重要だと考えていま
す」と、Pom Zyquita氏は述べます。



手刺繍が残すもの
ゴールドワークでは、金属素材を図案に合わせて一本ずつ、ミリ以下の精度でカットし、職人の判断によって縫い留めていきます。機械刺繍と手刺繍は、互いに置き換わるものではなく、それぞれ異なる美しさを持つもの。
同氏はその魅力について、「手刺繍には、人間の不可逆的な選択の痕跡が刻まれていくところに、美しさと儚さを感じています」と語ります。
空間へ広がる世界観
タトラス銀座店で開催されたイベントでは、松本徹氏が主宰する「HANAPSY」が空間演出を担当。植物のインスタレーションと刺繍作品が重なり合い、コレクションの世界観を映し出しました。
また、銀座店と大阪店では、Pom Zyquita氏の制作工程を間近で見ることのできるライブパフォーマンスを実施。会期中には、対象商品にデジタル刺繍を施すカスタマイズサービスも展開しました。ミシンを操る職人と手仕事を間近に、手刺繍とデジタル刺繍、それぞれの技法によって作品が仕上がっていく過程を体感できる機会となりました。
受け継がれてきた技法と現代の技術が交差する「THE CRAFT JOURNEY」。刺繍を通して、人の手が生み出す美しさと、タトラスのクラフトマンシップの新たな可能性を映し出します。




